前年秋に種まきをした「エンドウマメ」はこの時期の収穫です。畝(うね)を拡張し、収穫量が増えたため多くの患者様、ご利用者に取り組んでいただくことができました。収穫物の多くは、各施設での食事に利用されました。夏に差し掛かる頃には「ズッキーニ」「キュウリ」がたわわに実り、こちらも収穫してもらいました。
印象的な患者様がいらっしゃいました。訓練時間以外も毎日農園に足を運ばれて、農園の様子をご覧になっていました。話を聞くと、自宅でも土地を借りて菜園をされていたそうで、毎日行わなければならない農作業をよくご存じでした。野菜の成長を見守り、わき目を摘むなどされていましたこの方の表情は徐々に明るくなるようでした。スタッフも農作業が心身に与える影響は大きいんだなと改めて感じる出来事でした。
「キュウリ」「ニガウリ」「インゲンマメ」が順調に育ち「グリーントンネル」が完成しました。アーチ状の支柱に誘引(※)し、伝う様に成長した野菜がトンネルを形作ります。トンネルの中は涼しく作業を行いやすい環境となり、またインパクトのある見た目が人々を誘い込みました。
連日、例年にない酷暑が続き高温注意報が発令されました。やむなく外出禁止措置を取り、屋外での活動を控えることとなりました。その間、農園で収穫した野菜を使ったピザ作りや赤しそのもぎ取りなどに取り組んでいただきました。ピザつくりは毎年恒例のアクティビティ訓練。生地づくりから始め、「ミニトマト」「ピーマン」「ナス」をトッピング。焼き上がるとおいしそうに召し上がっておられました。大原の夏と言えば「赤しそ」です。予め茎から収穫した赤しそから葉をもぎ取っていただきました。作業が進むと赤シソのさわやかな香りが辺り一帯を包むならではの活動です。赤しそゼリーで、デザートとしてご提供しました。
※誘引:ツルや茎を支柱に結びつけ、生長の方向や草姿のバランスなどを調節すること
食欲の秋。「サツマイモ」の収穫イベントを行い、介護施設のご利用者などが参加されました。焼きイモ、一部は食事の材料としてご提供しました。
農園は農業活動だけでなく、敷地の景観スポットにもなります。今年も「コスモス」がたくさん咲きました。足を止めて眺める方、花を持ち帰りお部屋に飾られる方もいらっしゃいました。11月の上旬は、次年度に収穫となる「タマネギ」の苗、同じく5月に収穫となる「エンドウマメ」の種まきをしました。
積雪も無く、「大根」などの根菜を収穫していただくことができました。収穫物は病院食や、関連施設でのイベント食や、調理訓練などで使用されました。2月に入ると冷え込みから活動は屋内に移します。「芽キャベツ」の茎から摘み取りが中心でした。一風変わった形と珍しさ、プチプチと小気味よく茎から取れることから患者様が楽しそうに作業されていたのが印象的でした。この時期はエンドウマメの防寒・防風用の「藁(わら)帽子」を作っていただき、畝に1つずつ差し込む作業も行っていただきました。3月に入ると「じゃがいも」の種イモ植え付けも実施しました。
2018年度は30品目を収穫しました!!!
※ 赤字はタキイ種苗㈱開発の通常品種より機能性成分を多く含むファイトリッチシリーズです