2020年度は、コロナ禍でスタートしました。「患者様を感染から守ること」と「リハビリを進めること」。相反するように思える動きに戸惑いはありましたが、目の前の患者様の入院生活が有意義なものとなるよう工夫を重ねました。
屋外の開放的なスペース。
四季を感じながらの活動。
コロナ禍のリハビリに、農園は大活躍でした。
農園の一年は、豆類の収穫で始まります。「スナップエンドウ」「キヌサヤ」「ウスイエンドウ」など、今年も恒例のスタート。支柱やネットに沿って実るので、屈むことが難しい方や車椅子の方でも収穫作業に参加しやすいのが特長です。
「ぷっくり膨らんできたなあ!」「これはまだかな」目で見る。手で触れる。体を伸ばしてぐるりと見渡す。狙い定めたものを指で摘まむ。手首を捻って収穫する。ひとつひとつのプロセスに、目的意識を持って取り組んでいただきます。
農園の最盛期は夏。アーチ状の支柱に這わせた「キュウリ」「ニガウリ」「キンシウリ」「カボチャ」「インゲン」などのツルで、立派な「グリーントンネル」ができました。
今年新入りの「バターナッツカボチャ」は、その名前のとおりバターのような濃厚さとナッツのような香ばしさが楽しめる、ひょうたん型の大きなカボチャです。珍しいカボチャが生っているのを見て、「あれは何やろう、見に行ってみるわ」「うわー、重い!」と注目の的。他にも「ミニトマト」「ピーマン」「ナス」「オクラ」などたくさんの夏野菜が育ちました。
大原の夏といえば「赤シソ」。茎から葉を摘み取ると、シソの爽やかな香りがあたり一面に漂います。クエン酸を加えた色鮮やかなジュースでお楽しみいただきました。
コロナ禍でマスクを着けているため、熱中症対策も万全にしました。日よけテントやグリーントンネルで涼を取るほか、スタッフが「熱中症計」を携行。高温注意情報等が発令されると活動中止するなど、安全第一で活動に取り組みました。
今年も「サツマイモ」を収穫しました。膝を曲げて屈む。土の上で踏ん張る。前かがみで土を掘る。サツマイモが折れないように力加減をする。掴んで抜き取る。芋掘りは、全身を使ったリハビリです。
収穫したサツマイモはグループ内施設の食事としてお出しし、秋の味覚をお楽しみいただきました。
愛らしいコスモスが農園を覆い、周囲の山々も錦織のように美しく色づき始めます。広く穏やかな風景を眺めるひとときは、コロナ禍での閉塞感から解放させてくれます。
冬の収穫物は、「ダイコン」「ニンジン」「カブ」など根菜類が中心です。
4 年前から地域の行事「大根焚き」にあやかり、節分の行事食として農園のダイコンを炊いてお出ししています。
屋外に出る機会が減るこの時期は、屋内で「芽キャベツ」の収穫を行います。パキッともぎ取る感触が楽しく、患者様に人気の作業。昨年よりもたくさん植えて備えました。
グリーン・ファーム・リハビリテーション®の取組みについて報告しました!
回復期リハビリテーション病棟協会|機関誌への寄稿(管理栄養士)
第57回日本リハビリテーション医学会学術集会|エキスパートセミナーにて発表(作業療法士)
滋賀県作業療法士会研修会|オンラインにて講演(作業療法士)
28品目(33品種)を収穫しました!
※ 赤字は、タキイ種苗㈱開発の通常品種より機能性成分を多く含むファイトリッチシリーズです。