お知らせ

宝池自動車教習所との「自動車運転再開支援講習」を始動!

退院後に運転再開を希望される患者様に向けた「自動車運転再開支援講習(※1)」が始動しました。脳卒中や脳外傷(軽度・中軽度)の患者様を対象に、協力機関である「宝池自動車教習所」で実施します。教習所指導員による「カウンセリング」やシミュレーターを用いた「運転適性検査」、教習所内での「運転技能講習」を実施する約1時間30分のプログラムです。講習を通じて、運転能力の現状を把握し、運転再開、社会復帰を目指すことを目的(※2)としています。

 

11月初旬、1人目となる京都大原記念病院(※3)の患者様が講習に参加されました。入院前は日常的に自動車を運転されていたそうですが、約3か月ぶりの運転に、病院から教習所への道中(※4)は緊張のご様子でした。付き添いのセラピストも「テストじゃないから安心してくださいね」と声をかけていました。

教習所へ到着すると、手続き、カウンセリング(運転歴や退院後に運転を再開したい理由等の確認)を経て、早速シミュレーターを使った「運転適性検査」が始まりました。子供が飛び出すといった突然の変化への反応速度や、適切な走行位置・速度を維持しながら様々な事象に対応する能力を検査するものです。結果は、その場で速やかに指導員からフィードバックされ、正確な判断ができているとの結果に一安心のご様子でした。

最後はいよいよ「運転技能講習」。教習所内のコースを、同乗する指導員の指示に基づいて走行します。コースを道なりに周回した後は、右左折、車線変更、駐車などが組み合わさる複合的な指示が出ます。これらの情報を理解し、状況を確認しながら安全に運転する。久しぶりの運転に緊張もあったようですが「思っていたよりもできた」と自信も得られたようでした。

講習を終えて、教習所指導員からは「運転能力に大きな問題があると考えられる状況は確認しませんでした。この調子で(リハビリを)がんばってください」とエールが送られました。患者様本人からは「(住んでいる地域は)車がないと不便。しっかり運転できるように、退院までがんばります」と意気込みを語っておられました。

講習の総評は、後日、書面で患者様にフィードバックされます。本講習は運転再開やその能力を保証するものではありませんが、患者様一人ひとりのらしさを取り戻す、一つの可能性になることを願っています。

  1. ※1. 「岩倉自動車教習所」と実施していた講習を、同教習所が2022年6月末に閉鎖したことに伴い、「宝池自動車教習所」と新たに協力機関として提携し、2022年10月に始動しました。
  2. ※2. 本講習は運転再開やその能力を保証するものではありません。
  3. ※3. 本講習については京都大原記念病院、京都近衛リハビリテーション病院御所南リハビリテーションクリニックでご相談ください。
  4. ※4. 京都大原記念病院、京都近衛リハビリテーション病院、御所南リハビリテーションクリニックのいずれかからご利用いただく場合は、教習所送迎車による送迎がございます。

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