回リハ研究大会 発表レポート!
回復期リハビリテーション病棟協会第33回研究大会in千葉(2月21、22日開催)で、
演題発表された理学療法士、医療ソーシャルワーカーの参加レポートをご紹介します。
『当院の下肢装具検討会の実態調査~下肢装具完成までの日数短縮に向けて~』
京都大原記念病院 理学療法士 吉田新平
回復期リハビリテーション病棟協会第33回研究大会in千葉(2月21、22日開催)にて、研究発表をしてきました。
内容は『当院の下肢装具検討会の実態調査~下肢装具完成までの日数短縮に向けて~』で、過去3年間の130名の下肢装具検討会・下肢装具完成までの平均日数等を長下肢・短下肢装具別に検証した結果を発表しました。
日々の下肢装具検討会・完成を数値化することで、全国の病院との比較ができました。また今後の下肢装具検討会・完成にあたり日数的な目安ができ、スタッフの下肢装具作製上の1つの指標に繋がればと思っています。
今後は、今回の研究結果をベースに身体機能変化やFIMとの関連、入院日数との相関等の様々な研究に繋げていきたいと考えています。また研究が日々の業務に反映・活用に繋がるように取り組んでいきたいと考えています。
※写真は装具検討会で医師、看護師、セラピスト、装具業者とともに患者様に合う装具を検討する風景
『復職を希望された患者の退院後の実態把握~アンケート、インタビュー調査から~』
京都大原記念病院 社会福祉士 浅田顕子
回復期リハビリテーション病棟協会第33回研究大会in千葉(2月21、22日開催)にて、研究発表をしてきました。当院では現在、復職支援ツールを活用して復職支援の標準化に努めています。より一層退院後の生活を具体的に想定し、多角的な復職支援のアプローチを実践できるよう「 復職を希望した患者の退院後の実態把握」をテーマにし、アンケートやインタビューを用いて検討しました。
研究を通じて、患者様は、入院時はこれまでの生活に戻れるのかという不安がありますが、リハビリを経て退院時にはできるようになったことを体感されていたこと、復職されると、発症前とは違った疲れや、体の動かしにくさなど、入院中には分からなかった個別の課題を感じられていたことがわかりました。
入院中の支援チームが、退院後も継続して関わることは難しいですが、入院中から復職後に想定される課題を患者、家族、職場と共有し、復職について一緒に考えることで、復職後、本人や家族が、課題を乗り越える際のヒントになると考えます。そのために、ソーシャルワーカーは、本人の復職に関する詳細な情報を収集しチームに伝え、復職の際に課題となる可能性がある症状等をより具体的に、患者、家族、職場へ伝えることができる機会を作っていきたいと思います。
今回の研究結果を共有し、今後の支援に活かすことができるよう、取り組んでいきたいと考えています。
今回は初めての研究発表となりました。研究の対象者の方々に協力いただいたことをきちんと活かすことができているか、公の場で発表できるものとしてまとめることができるのか不安に感じる場面が多々ありました。また、研究を進める中で研究チームのメンバーに自分の考えていることを理解してもらえるように伝えること、相手の考えを理解することの難しさを実感する機会にもなり、その意味でも学びの機会となりました。
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