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大根炊き 体がポカポカ、幸せ気分

大原の名刹、三千院では毎年2月の初午にあわせて4日間、「幸せを呼ぶ大根炊き」が、奥の院金色不動堂前広場で盛大に行われます。今年も2月10日から13日まで、地元の方々や大勢の観光客が、大鍋の中でやわらかく煮えた大根をいただきました。

 

大根炊きは地元・大原で育った大根を収穫し、祈祷して不動明王のご加護を受けたあと輪切りにして大鍋に入れ、出汁で煮込みます。地元大原のポン酢とドレッシング専門店「志野」の辻社長が毎年担当し、4日間に地元大原産の大根を2000本準備し、直径1.5メートル深さ1メートルの大鍋での煮込みを20回転しているそうです。

会場の金色不動前広場では、大原女装束に身を包んだ三千院職員、大原保勝会役員、「志野」の従業員ら10人ほどが接待に当たってくれます。20年以上前から続く行事で、最近では中国からの団体客も多く、「体が暖まります」と喜ばれています。

 

江戸時代の思想家・貝原益軒の著作「養生訓」には「大根は野菜の王様で、味噌で煮ると脾臓を助け、病を取り去り気の働きを促す。胃酸過多や胸やけにも効果がある」といった事柄が書かれているといいます。大原は京都市街地から北東へ車で20分入った山間部にあり、気温は市街地より2・3度低いとされますが、あつあつの大根で体もぽかぽかに。ちなみに、大根炊きは無料ですが三千院拝観料700円が必要です。

 

京都大原記念病院グループでも、三千院の大根炊きにあやかって、2月3日に大根炊きを昼食にお出ししました。地元大原産の大根約90キロを材料に、病院、特養、老健など全施設の患者やご利用者に職員用も含め約900食を提供しました。節分メニューの巻きずしやイワシとともにお出しした食事は好評で、体が温まる上に「厄除けにもなりそう」との声をいただきました。

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