お知らせ

GFR、海を越えてブータンへ。

京都大原記念病院で取り組む、農業をプログラムに取り入れた「グリーン・ファーム・リハビリテーション(GFR)」の活動を、海を越えてブータンの皆さまにご紹介しました。

日本時間 11月12日(水)昼、ブータンのティンプーで「回復のための農業:脳卒中リハビリテーションにおける農業療法」と題されたシンポジウムが開催されました。ブータンの伝統的な農業文化を基盤として、低コストで持続可能かつ文化的に適切な治療法を確立し、農業慣行をリハビリに統合する可能性を探ろうと、ブータン脳卒中財団※1が、日本のNGO団体 一般社団法人Think Locally Act Globally (TLAG)と共催したものです。
同国の脳卒中患者、その家族、医療専門家、リハビリテーション専門家※2など45名以上が集う場で、京都大原記念病院のGFRをご紹介しました。参加者は一様に関心が高く、「医療者は科学に基づく専門家。農業活動に抵抗はなかったのか」「どのようにプログラムを実施する職員を教育しているのか」「安全・リスクにはどのように配慮しているのか」など想定時間を超える質疑が続き、基調報告を務めた辻山健太氏(医療連携室)、GFRの実運営を担う岡本彩香医師、吉原賢吾作業療法士らが一つひとつ回答しました。シンポジウムの様子は同国のメディアThe Bhutaneseでも紹介されました。

京都大原の地で生まれた取り組みが、地域を超えて世界の医療、健康寿命の延伸に貢献し得る可能性を感じる機会となりました。GFRは現在、タキイ種苗株式会社による農業指導、東京科学大学、京都府立医科大学による研究指導を受け、心身機能改善やウェルビーイングへの寄与に向けたエビデンス構築の研究が進められています。何よりも患者様の「あなたらしく」のために、挑戦の軌跡を積み重ねて行きます。

※1 Bhutan Stroke Foundation
※2 資格制度の仕組みが異なるため理学療法士などの呼称は使用せず「リハビリテーション専門家」と記載します。

ブータン会場の様子〈TLAG提供〉

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